熱中症の症状で頭痛と吐き気がする時の対策と予防法を解説

今年も暑い季節がやってきました。

この時期は熱中症にならないように注意が必要です。特に外に長時間にいる場合は気を付けましょう。恐ろしいのが、自分では気が付かないうちに熱中症になっていた、というケースです。

熱中症は症状が重くなると命にかかわってくることもありますからね。熱中症で救急車で病院に運ばれる人は年間に40,000人以上もいます。この記事では

・熱中症の症状で頭痛や吐き気が起きるの?
・熱中症の症状で頭痛や吐き気が起きた場合の対策法は?
・熱中症の症状で頭痛や吐き気の予防法は?

ということについて解説していきます。

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熱中症の症状で頭痛や吐き気が起きるの?

熱中症とは脱水症状の一種だと思われがちですが、実はそれだけではありません。症状が3段階あり、重症の場合は命を落としてしまう危険性もあるのです。熱中症について簡単に説明します。

人間の体温は36~37度が生きていく上で最適な温度です。この温度内でのみ、生命を維持するために必要な酵素が働くことができます。

運動をしたり、食べ物を食べたり、サウナに行ったりすると体温が上昇しますよね。体温が高くなると体内の酵素が正しく機能できなくなるので、体は体温を調整して下げようとします。

体温を下げるのに効果的なのは血液の温度を下げることです。血管は全身を駆け巡るっているので、冷えた血液は体全体の温度を下げてくれるのです。

血管は体の端の部分に行くほど細くなっていき、皮膚の近くにはとても細い血管がが走っています(毛細血管)。体温が上昇すると自律神経が働き、毛細血管を広くします。

広くすることで外気へ近い部分の面積が大きくなり、外気との温度差により血液の温度が下がります。また汗をかくことでも熱が奪われるので体温を下げることができます。

体の反応が正しく行われているうちは大丈夫なのですが、外的要因で発生する熱量が一定量を超えてしまうと体の対応が追い付かなくなってしまうのです。

体に熱が溜まっていくと水分や塩分が失われていき体温調節がまともにできなくなり、体温が上昇し続けます。これが熱中症です。

その結果、脳への血流も少なくなってしまい頭痛が起こります。また、毛細血管の血液量が増えることで今まで内臓に届いていた血液量が減少するので内臓の不調が起こり、吐き気を引き起こすのです。

ミニ情報
熱中症になった場合の体温は39度近くまであがることもあり、40度を超えると熱射病になると言われています。

 

熱中症には症状に段階があった

熱中症には症状別に段階があります。頭痛や吐き気はⅡ度(中症)なので注意が必要です。

熱中症の段階 症状
Ⅰ度(軽症) 気分が悪くなる・手足がしびれる・足や腹筋が痙攣する・こむら返りが起きる・筋肉痛になる・血圧が低下する・顔が青白くなる
Ⅱ度(中症) 激しい疲労感がおきる・頭痛がする・吐き気がする・倦怠感がでる・汗が大量にでる・めまいがする・下痢になる
Ⅲ度(重症) 脳の機能が低下し意識がぼやけてくる・うわごとを話す・意識を失う・肝臓の機能が低下する・腎臓の機能が低下する

症状がⅠ度であれば自分で対処することができますが、Ⅱ度、Ⅲ度の場合は病院での治療が推奨されています。できれば軽度のうちにしっかりと対処しておきたいところですね。

熱中症の症状で頭痛や吐き気が起きた場合の対策法は?

熱中症になると体の中のバランスが崩れてしまいます。人間の体は非常に精密にできていますので、一度崩れたものはそう簡単には修復できません。

頭痛や吐き気と言った症状は、明日には治るというものではなく、場合によっては数週間~1か月ほど続くこともありますし、再びぶり返すこともあります。

少しでも症状を和らげるために自分で出来る対策方法を紹介します。

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涼しい所に移動する

すぐに近くの屋内に避難しましょう。できればクーラーが付いているところが望ましいです。なければ木陰や建物の影など、太陽の日差しが当たらない場所に移動しましょう。高温の環境から脱出します。

衣服を脱いで体を冷やす

涼しい所に異動したら次は体を冷やして、体温を下げましょう。衣服を脱いで濡らしたタオルを当てたり、うちわであおぎます。特に、脇の下、首の後ろ、足の付け根は大きな血管が通っているので冷やすことで効果的に体全体の体温を下げることができます。

アイスノンや保冷剤などがあればどんどん使っていきましょう。

水分を補給する

汗には塩分や糖分が含まれているので、ただの水では体に必要な栄養分を摂取することはできません。できればポカリスウェットOS-1経口補水液を飲み、水分と電解質を補給することをおすすめします。

飲み方は一気に飲むのではなく、少しずつこまめに飲むように心がけてください。もし自分で水を飲むことができない状態であれば、病院での点滴が必要です。

梅雨明けは要注意!
梅雨明け前後は気温と湿度が高くなるので、室内にいてもに熱中症にかかることがあります。さらに昼間だけじゃなく夜間でも熱中症になり救急車で運ばれる人が急増しています。しっかりと予防対策をしましょう。

 

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熱中症の症状で頭痛や吐き気の予防法は?

一度熱中症にかかると、すぐには完治しません。体の中のバランスが正常に働きだすまでには時間がかかります。その間に、再び熱中症になってしまうこともありますので、しっかりと日ごろから予防を心がけましょう。

以下のようなことを気を付けてください。

普段から熱中飴を食べる

暑い環境下では体から塩分と水分が失われていきます。熱中飴は熱中症を予防する補助アイテムとして開発されました。通常の飴と比べて10倍の塩分が含まれており、汗で流れ出してしまった塩分を補給することが可能です。

通気性の良い服を着る

中に空気や熱がこもらないような通気性の良い服を着ましょう。通気性が良い素材は「麻」です。また、汗がすぐ乾く速乾性のシャツを着るのも効果的です。素材でいえばポリエステル製の物はすぐに汗が乾きます。吸汗速乾機能が付いている服を買いましょう。

それに対して乾きにくいのは綿製の服です。

つばの広い帽子をかぶる

日差しを防ぐには帽子は必須アイテムの一つです。太陽からの熱を防ぐにはつばが大きめの帽子がいいでしょう。後頭部と首の部分が覆えるサイズの帽子が望ましいです。

もしなければ、タオルでガードしましょう。できればついでに紫外線も防止しちゃいましょう。

扇子を持ち歩く

扇子で仰ぐのは体温を下げるのに意外と効果があります。折り畳み用の扇子をバッグに一つは持っておきましょう。「暑いな」と感じたら、すぐに仰ぐことです。

背中や脇に冷えピタを貼っておく

人目につかない場所に冷えピタを貼っていきましょう。特に脇は太い血管が通っているので冷やすことで体温を下げることができます。

水分をこまめに取る

1時間に1回は必ず水を飲むようにしましょう。のどが渇く前に飲むのがポイントです。一度にたくさん飲んでも、十分に吸収されずに排出してしまうことがありますので、こまめに飲むことを心がけましょう。

常にペットボトルか水筒を持ち歩く習慣をつけるとよいです。

日頃から栄養のある物を食べる

熱中症にかからないためには、体力が必要です。栄養のある物を普段から食べておくようにしましょう。具体的に言えば「梅干し」「スイカ」「じゃがいも」「豚肉」がおすすめです。

どの食べ物も熱中症を予防する栄養素を豊富に含んでいます。

また、飲み物でいえば「牛乳」「ポカリスウエット」がいいでしょう。

まとめ

熱中症について紹介させていただきました。頭痛や吐き気が起きるのは症状のなかでもⅡ度(中症)なので、早急な対策が必要です。体温を下げ、水分を補給しましょう。体調が戻らない場合は病院で点滴を受けることをお勧めします。

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