ヒアリに刺されたらどうする?対策や生態、毒性を解説
(出典:環境省)
猛毒を持つ狂暴なヒアリが日本に上陸してしまいました。
もともとは南アメリカ、中国などに生息しているアリですが、2017年5月に尼崎に運び込まれた貨物船のコンテナの中に紛れ込んでいたのです。
恐ろしいですね・・・
別名殺人アリとも言われており、アメリカではヒアリに刺されて毎年100人以上が亡くなっているんですよ。
こんな恐ろしいヒアリが日本に上陸したというのはただ事ではありません。
この記事では、[su_note note_color=”#e8e1e8″]
- ヒアリに刺されたらどうなる?
- ヒアリの対策は何をすればいい?
- ヒアリの生態と毒性を解説[/su_note]
について解説していきます。
ヒアリに刺されたらどうなる?
尼崎市で見つかったヒアリは数百匹以上で、成虫だけじゃなく卵、さなぎもいて、集団で巣状の物を形成していました。
環境省によって、即座に消毒が行われ死滅したと言われています。
環境省は「現時点(2017年6月)ではヒアリが定着している可能性は低い」と言っており、念には念を入れて周辺に捕獲用のトラップを設置し、侵入を徹底的に防いでいます。
しかし、神戸市でも荷物の中からヒアリが見つかったという報告もされているので日本に侵入されるのは時間の問題かもしれません。
ヒアリは狂暴なアリですが、実物は意外と小さいです。体長は2.5ミリ~6ミリ程度なので、1匹だけだと「あ、ヒアリだ!」と見つけるのは難しいです。
もともとは熱帯雨林気候に住んでいる虫ですが、環境適応能力が高くどんな場所でもうまくなじんで生き延びることができます。日本も当然彼らにとって住みやすい場所になるわけです。
ヒアリの襲撃は噛みつきから始まります。
噛みついたまま、猛毒の出る針(お尻部分)を3回、4回と何度もブスブス突き刺してきます。
刺されることによって起きる症状は、個人差があり軽い場合と重い場合があります。以下の表を参考にしてください。
症状の重さ | ヒアリに刺された時の症状 |
軽度 | 刺された瞬間に「熱い」と感じる激しい痛みがおきる。次第に刺された場所がかゆくなり、10時間後に膿が出てくる |
中度 | 刺されて数十分後に腫れ上がってくる。部分的、または全身にじんましんが出来、かゆくなる。 |
重度 | 刺されて数十分以内に呼吸が苦しくなり、動悸やめまいを起こす。意識を失ったり、アナフィラキシーショックになる。処置が遅れると死亡することも。 |
場合によっては死亡してしまうこともあります。
刺されたら落ち着いて、体に起きる症状に着目してください。軽度で悪化する様子が無ければすぐに病んに行く必要はありません。
重度の場合は症状が急速に進んでいくので、何科でもいいのですぐ近くの病院に行くこと。その際に「アリに刺された」ということを伝えてください。
刺されると、膿疱(水ぶくれ)が広範囲に広がり、1か月近く跡が残ることがあります。
[su_box title=”ヒアリの毒の成分” box_color=”#e6735b” title_color=”#ffffff”]ヒアリの毒の成分にはハチ(スズメバチを含む)と共通の成分が含まれています。なので、一度ハチに刺されたことがある人はアレルギー反応が起きる危険性があります。[/su_box]
ヒアリの対策は何をすればいい?
もし、ヒアリの巣を見つけたら絶対に近づかないようにしましょう。
ヒアリはドーム状のアリ塚を作って住んでいます。直径25㎝~60cm、高さ15㎝~50㎝の大きさで深さは180㎝にもなります。
(出典:環境省)
ヒアリは縄張り意識が非常に強いので巣に近づいてくるものは、誰から構わず攻撃してきます。
ヒアリの巣には、およそ25万匹が住んでいて集団で襲い掛かってきます。
映画「インディジョーンズ」で、敵がアリに襲われるシーンがあります。あそこまでひどくはないですが、あれはヒアリをデフォルメして作られていると考えられます。
こちらの動画ですね↓
1匹で歩いているところを見つけても決して素手で触らないようにしてください。
狂暴なヒアリですが、市販されているアリ用の殺虫剤で簡単に駆除できます。「家の近くにヒアリが出た」という話が出た場合は、早めに用意しておくことです。
熱湯をかけるのも効果的です。アリは熱に弱い虫なので70度ほどの熱さでも死にます。
ですが、ヒアリの巣は地中深くまで形成されているので、熱湯をかけるだけは完全に駆除することはできません。
もし、巣を見つけた場合には自分で駆除しようとはせず、専門家を呼ぶことです。近くの環境省地方環境事務所に連絡をしてください。
ヒアリの生態と毒性を解説
ヒアリは英語名を「fire ant」といい、日本語にするとそのまま「火のアリ」になります。
噛まれたときに火のような熱さを感じるからだと言われています。
日本では特定外来生物に指定されています。
[su_box title=”特定外来生物とは?” box_color=”#e6735b” title_color=”#ffffff”]日本国内の生態系、人間の生命、植物、水産物に被害を及ぼしたり、及ぼす危険性がある生き物のことです。特定外来生物を持ち込んだり、飼育することは法律で禁止されています。[/su_box]
非常に攻撃性が強く巣に近づくと集団で攻撃してきます。襲うのは人間だけではなく、動物にも襲い掛かります。
最後に
ヒアリが神戸で確認されたので環境省は全力を挙げて国内への侵入を阻止しようとしています。
ですが、国外から輸入する品物の数は膨大な量なので、人の目の届かないところから入ってきてしまうかもしれません。
そんな時のためにも、知識をつけて対策方法を覚えておいてください。
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